信長軍の司令官―部将たちの出世競争 (中公新書)
- 作者: 谷口克広
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2005/01/01
- メディア: 新書
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技術書・ビジネス書の他、こういう種類の書籍も読んでいます。
歴史に関する書籍は、学生時代にあらかた読み尽くしたのですが、
最近になって研究が進み、新事実が「発見」されています。
例えば、有名な長篠の合戦(この名称自体改められてきています)に
ついても武田の騎馬隊による無謀な突撃によって、武田家は
壊滅してしまった、という通説があります。
しかし、そもそも騎馬隊なんてものは、戦国時代には存在せず、
歴史上、騎馬隊は、明治時代の日露戦争、秋山好古の騎馬部隊の
登場まで待たなければならないのです。
という訳で、新しい発見のために、この種の書籍を、読み返すように
なりました。
この書籍では、織田家臣の中でメジャーどころの人材にスポットを
当てるのではなく、公平に取り上げられているため、例えば
佐久間信盛なんていう部将についても詳説しています。
一般的にはほとんど知られていない人物と思われますが、実際は
織田家中では、柴田勝家と並び立つ重鎮中の重鎮なわけです。
では、なぜ後世にその名が広まらないかというと、信長が
生きている間に、その無能さを痛烈に批判され、追放され、
歴史の表舞台からリタイアしているからです。
こういう顛末を読んでいると、面白いですし、勉強にもなります。