The Dragon Scroll

Be just and fear not.

日本の組織を芯からアジャイルにする「シン・アジャイル」というコミュニティを立ち上げます。

 「組織を芯からアジャイルにする」の発刊に際して、新たなコミュニティを立ち上げます。

 長らく組織というもの向き合ってきました。特に、この数年はデジタルトランスフォーメーションの名の元に行われる、組織の数々の取り組み支援を続けてきました。そこで垣間見たのは、日本の組織が直面する「組織的負債」とでも言うべき根本課題です。

 次の話で示しているとおり、日本の組織はそれまでの判断基準、価値観である「効率への最適化」だけでは勝負にならなくなっている。しかも、その事実に気づいていながら、これまでのモメンタムに抗うことができずにいる。

www.docswell.com

 多くの組織が「最適化」に代わるすべを必要としているのではないでしょうか。効率への最適化だけではなく、組織を取り巻く環境、状況の変化に対応できるようにする。それは、変化への適応力のことです。

 変化への適応こそ、ソフトウェア開発の世界が先行して取り組んできたことです。そう、現代の組織が手にするべきこと、それはアジャイルに他なりません。デジタルトランスフォーメーションという一見、華々しい活動において、本質的に問うべきは「組織がアジャイルになれるか」どうかだと私は考えるようになりました。

 デジタルトランスフォーメーションとは組織変革であり、その取り組みに絶対的な正解などありません。試行し、その結果を手がかりに次の打ち手を講じていく。そうした適応的な動きができなければ、全く見当違いのことに全集中してしまっている、ということが容易に起きえます。アジャイルな判断とふるまいを備えられていない組織が変革の仕事を進めるのには相当な逆風があると言って良いでしょう。

 デジタルトランスフォーメーションの支援を通じて痛感した、組織がアジャイルへと向かうためのすべの必要性。これをとにかく様々な組織、現場に届けたいと思いました。それが今回の「組織を芯からアジャイルにする」です。

 そう、この本を日本中にいる変革を推し進める同朋へと届けたい。そして、ともすると日本の組織にとってラストチャンスにもなりかねない、今迎える変革の時をものにするべく、その力を合わせたい。

 もはや、組織の変革とは一つの組織のためにあるのではない。ある組織の挑戦がその業界に対して影響する、もっというと業界を越えたところへの影響をもたらす時代を私達は生きています。そういう意味でも、今このときとは好機なのです。

 そうした思いを悶々と重ねる中で、一つの考えに致しました。それはコミュニティを作るということです。あらためて、コロナの大きな山を乗り越えた私達が辿り着いた今ここにおいて。ダイレクトに知見と課題を交換しうる場を、私達は再び必要としているのではないか。

 コロナを経て立ち上げるには相応しい、本当にゼロからの立ち上げです。思えば、自分の熱量にまかせて何かしら形作ろうとする、ということ自体を長らく忘れてしまっていたように思います。私にとって気負って作るには最後のコミュニティになるかもしれません。

 日本の組織に「アジャイル」を宿すべく、その知見を共有し合うためのコミュニティ「シン・アジャイル。シンとは新であり、真かもしれず。あるいは伸、進、心、深、そして、芯。現場や組織の前線にいる人達のシンを集結させたいと思います。

 スタートは7月11日です。ここでどういうコミュニティを立ち上げようとしているのかお話したいと思います。以下からぜひご参加ください。

shin-agile.doorkeeper.jp

 

 こうした取り組みを始めるにあたり、協力してくださる方がいましたら大感謝です。コミュニティをどう作っていくか、そこでどうすれば「組織をアジャイルにする」動きを生み出していけるのか、そうした対話から始めたいと思います。つまり、コミュニティ作りそのものにご協力いただける方、関心がある方がいましたら!ぜひDMでお寄せください。https://twitter.com/papanda