The Dragon Scroll

Be just and fear not.

10gがもたらす福音(番外)〜OracleMaster10g新機能試験。

本日、9iGold→10gGoldアップグレード試験を受け、無事バージョンアップを
果たしました。
OracleMaster試験との付き合いは、新人の頃からになります。
むかし、苦労したのが、9i金(旧試験制度)でした。DBAⅠ試験を3回目も受ける
羽目になりました。
それ以来、幸いにして負けなしで取得を続けてきています。


ちなみに、プラチナはパスしようと思っています。
プラチナは実技試験。それを取る労力と、その結果得られる効果を考えたときに
今はコストが割高かなと。
私が、インフラで食べているのであれば(食べていくのであれば)取ろうと考える
でしょうけども、そうではないので。
また、趣味で資格を集めているわけではないですから。


11gが登場するまで、DBAに関しては一旦、幕を引こうと思っています。

ウェブ人間論 (新潮新書)

ウェブ人間論 (新潮新書)

ウェブ人間論 (新潮新書)

Oracle試験を受けたあと、VELOCEでコーヒーを飲みながら、没頭して読みました。
本書は、梅田氏と平野氏による対談を収めた内容になっています。
おそらく、そういう方が多いように、私も、前著「ウェブ進化論 本当の大変化はこれから始まる (ちくま新書)」に強い影響を
受けた一人でした。
Web2.0って何?バズワードでしょ、それ。」
という私の思い違いを木っ端微塵にしました。
その続編というわけではないのですが、私にとっては必読の一冊なわけです。


本書の中でブログを書く人の意識を5つに分類しています。
その内の1つに、リアルの世界で本音を語れない人が、ネットの世界でそれを
吐露していくためにブログを書くー「ネットの中が本当の自分」という感覚があるという。
ネットでリアルな世界の自分を補っていく。
私が、ブログを書くようになったのも、これが意識にあったからなのだろう。
プライベートでは、ネットにほとんどアクセスしていなかった自分が、
なぜ、ブログなんて書こうと思ったのか?
その疑問に答えが見つかったような気がします。


これから、必要となってくるもの(というか今必要なものか。)として、
ネットで得られる大量の情報を、自分の中で構造化、整理する力を上げています。
量を質に転化させるためには、情報に対し、自分の内部記憶をどのように構成するかが
重要になってくる。


ところで、私は、本書のタイトル「ウェブ人間論」という言葉に奇異な印象を持っていました。
正直、意味がわからない言葉です。
梅田氏が書いたあとがきに、本書は、「ウェブ・人間論」であり「ウェブ人間・論」であるとあります。
その解説を読んで、私の疑問は拭い去られました。

ネットvs.リアルの衝突―誰がウェブ2.0を制するか (文春新書)

ウェブ人間論 (新潮新書)」に続いて、読んだのがこちら。

時を同じくして、出版されましたね。両著者の方は、私にとって、「Web2.0って何?」
googleって凄いんだよ、本当に」を教えてくれた方々です。
「次の一冊」は、やはり必読となります。


しかし、「ウェブ人間論 (新潮新書)」とは随分趣きが異なる一冊です。
タイトルからして、「ネットVSリアル」ですから。
最近の、Web2.0本の氾濫を眺めていて、正直心配をしていたのですが、
よくあるWeb2.0本のコピーや二番煎じ(どころか三番、四番煎じが多いですが)でもありません。


Web2.0に関する新説を書いた本では無いので、そういうところを過度に期待すると拍子抜けとなるでしょう。
内容は、前半はWinny問題の追跡、後半はITに関するの日本の敗北の歴史を綴ったルポタージュです。
googleがどうだとかいう内容ではありません。
私は、Winny問題に関しては、全く興味が無かったのですが、単純に読み物として楽しめました。


それにしても、この著者の本は、読み手を惹きつけてくれます。
おかげで、VELOCEで随分長居をしてしまいました。
新書ブームなのか、下らない新書も量産されている中、
さすが、書き手のプロフェッショナル、と思わせる一冊です。