The Dragon Scroll

Be just and fear not.

ネットvs.リアルの衝突―誰がウェブ2.0を制するか (文春新書)

ウェブ人間論 (新潮新書)」に続いて、読んだのがこちら。

時を同じくして、出版されましたね。両著者の方は、私にとって、「Web2.0って何?」
googleって凄いんだよ、本当に」を教えてくれた方々です。
「次の一冊」は、やはり必読となります。


しかし、「ウェブ人間論 (新潮新書)」とは随分趣きが異なる一冊です。
タイトルからして、「ネットVSリアル」ですから。
最近の、Web2.0本の氾濫を眺めていて、正直心配をしていたのですが、
よくあるWeb2.0本のコピーや二番煎じ(どころか三番、四番煎じが多いですが)でもありません。


Web2.0に関する新説を書いた本では無いので、そういうところを過度に期待すると拍子抜けとなるでしょう。
内容は、前半はWinny問題の追跡、後半はITに関するの日本の敗北の歴史を綴ったルポタージュです。
googleがどうだとかいう内容ではありません。
私は、Winny問題に関しては、全く興味が無かったのですが、単純に読み物として楽しめました。


それにしても、この著者の本は、読み手を惹きつけてくれます。
おかげで、VELOCEで随分長居をしてしまいました。
新書ブームなのか、下らない新書も量産されている中、
さすが、書き手のプロフェッショナル、と思わせる一冊です。