10の症状に学ぶ要求定義のエクササイズ136
久々にがつんと、来ました。
- 作者: 本園明史
- 出版社/メーカー: 翔泳社
- 発売日: 2006/10/24
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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前作「要求定義のチェックポイント427」は、要求定義フェーズにおける、
考え方や課題に対するチェックリスト集でした。
- 作者: 本園明史
- 出版社/メーカー: 翔泳社
- 発売日: 2004/10/21
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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頼りになる一冊です。
今回の『エクササイズ』は応用編と言ったところ
でしょうか。
仮想の「事件」を例として、その原因と予防策、
そして治療策を語っています。
この「事件」がかなり現実的で、良くある状況
に陥っているんですねー。
例えば、一話目は、
「いつの間にか膨張する仕様」
最初は順調に見えたプロジェクトが、要求定義フェーズが
完了しても、要件が定まらない。
それどころか定期的に増えていく…。
なんとか、これ以上の要求は抑え込もうとするが、
「これでは業務がまわらない」という顧客の言葉に一蹴される。
コーティングフェーズに入っても、顧客からの要求は
止まらず、やがてプロジェクトは破綻していく…
どこかで聞いたことがある話ではないでしょうか。
これに対して、本書では、
- 開発組織の問題
- 顧客組織の問題
- 業務のASISの問題
- 業務のTOBEの問題
という4つの切り口で、原因と予防策を展開してきます。
開発側だけの問題ではない。
顧客側の課題、業務の捉え方の問題もある。
内容は、良くある理論倒れの説教ではありません。
まるで、隣に苦労してきた先輩が居て、ああだこうだと語っているかの
如く、泥臭さも備えた処方箋です。
デスマに立ち向かう全てのエンジニアに贈る一冊です。