The Dragon Scroll

Be just and fear not.

モデリングを学ぶ際の壁。

モデリング本を読んでいると、いつも思うことがある。
この類いの本は、読んでいるだけでは駄目で、自分なりの図を描かないと
モノにはならないと。
それは分かっている。そして、実際に描いてみて思う。


で、コレどうなの?


自分で描いたモデル図である。
自分でそれを検証するのは、あまり意義がない。
自分は、それで正しいと思って描いているわけですから。
そうすると、せっかく描いたモデル図を検証することができない。
やはりこういったものは誰か有識者にレビューしてもらわなければならない。
しかしながら、的確にレビューをしてくれる存在が常に傍らにいるかというと、
それはむしろ稀である。幸せというべきだろう。


そうなると、一人で気楽に学ぶことができず、途端に、敷居が高くなるのを
感じる。


そういうわけで、UMLによるオブジェクト指向モデリングセルフレビューノートはとても役に立った。

UMLによるオブジェクト指向モデリングセルフレビューノート

UMLによるオブジェクト指向モデリングセルフレビューノート

本書は、UMLによるソフトウェアモデリングに対する、レビューポイントを
記載したものである。
あるべきモデルはこうであるという、明確な基準を示している。


これと同じようにデータモデリングについても、良い手本となる本はある。
そして、一方で思うことがある。


ある方法論を用いて、作り出したモデルは、誰が書いても同じモデルになるべきではないかと。


UMLは方法論ではない、言語だ。
しかし、データモデリングはT字型ERにせよ、三要素分析法にせよ、TH法にせよ
何がしかの方法論を用いているはずだ。
方法論とは、それを使っていれば、個人的な思想が入り込むことはなく、
誰が利用しても同じ結果になるはずである。


ということは、お手本のモデル図と大部分が合致するはずなのだ。
モデリングは、検証が可能である、そう考えると、敷居は低くなる。