The Dragon Scroll

Be just and fear not.

システム開発の未来(2) 〜上流と下流

上流工程>下流工程という認識が、SE>プログラマーという認識を
生んでいる。
SE単金として扱うため、上流工程の単金は高い。
そのおかげで、お歳を召されたSEでも、上流工程を受け持つことで
単価が見合うようになる。
自然と、下流工程は、新人か、協力会社に依頼ということになる。


下流工程で、肉体労働を強いられることで、下流工程を担当する者はこう思う。
「やっぱり上流だよな。」


新人でも単金の高い会社では、新人が設計SEになったり、PJ管理屋に
なったりもする。
新人君、若手の子はこう思う。
「僕はSEだからコーティングとかテストとかはしないよ。しなくていいんだ。」


しかし、そもそも、上流工程、下流工程に分けることにそんな大きな意味が
あるのだろうか?


コーティング・テストをしらない設計。
設計をしらないコーティング・テスト。


上流工程の中にも下流工程はあり、
下流工程の中にも上流工程はあるのではないか?


第一、顧客がこういう問いかけをしたらどう答える?
「この画面のここに、新しくデータを表示したいんだ。こっちにある画面の
 このデータを加工して。どのくらいでできる?」


顧客は、分厚い外部設計書にお金を沢山払いたいのだろうか?
それとも、動くシステムにお金を払いたいのだろうか?


上流と下流どちらか一方に価値が偏っているのではないはずだ。
ただ、考え方のバランスを見直した方がよいのではないだろうか。