The Dragon Scroll

Be just and fear not.

Java VS .NET

既に懐かしい話にさえ感じますが…。


5年くらい前に.NETが登場した際、Javaとどちらが勝ち残るかという議論が
雑誌の紙面上で、激しく賑わっていました。
両者は二律背信の決して合い入れないものだった。


エンジニアもどちらを選ぶか(あるいは両方)を迫られました。
お互いの陣営の悪いところを見つけては、取り上げてみたりと。
勿論どちらを選ぶ等と、簡単に決めれるものではない。
前項のように、それこそポートフォリオ上にリスクを背負って
しまうことになる。
難しい局面が続いていた。


今はどうだろうか。あれからSunとMSの歴史的な和解もあって、
特に政治的な対立軸で考える必要もなくなってきた。


技術的にも、Webサービスの登場により、サーバ側をJ2EEで、
クライアントをVB.NETで構築する、ということもできるわけですから。


大事なことはどのようにして作るかではなく、何が必要かだ。
対立的に考えるのではなく、それぞれの技術がもつ長所をいかせれば良い。


そして、何が必要なのかを決めるのは顧客だ。
エンジニアは、ヒアリングを通じて顧客のニーズを掴み、よりよい
アーキテクチャを提案するのが役割だ。


そこに、エンジニアの技術に対する個人的な信仰はいらない。


さて、そうすると5年前の課題はなんら解決していないことに気付く。
相変わらず、いや、Javaや.NETという二局面を越え、
技術選択の幅が一層広がり、エンジニアの悩みはさらに深まっているのでは
ないか。
そのかわり明確になったこともある。


単一のアーキに基づいたシステム構築ではなく、幅広く最適な
アーキを検討・選択し、提案するエンジニアの呼び名としてアーキテクト
という名前が与えられた。


日々進化する技術の洪水の中で、エンジニアが抱えるその悩みと
成果に対して評価が与えられるようになったのだと私は見ている。