The Dragon Scroll

Be just and fear not.

素敵な家も建てたいし、道具も磨きたい。

徐々にですが、また忙しくなってきました。
日記の更新も、しばらくはゆっくりになりそうです。
普段から、様々な技術を学んだり、本を読んだり、
資格を取ったりするのは、ひとえに仕事で如何に
成果をあげるかのためですから。
本業、というか、本分を忘れて、そちらの方ばかりに熱を
上げるのは、本末転倒ですよね。


例えるなら、仕事は、素敵な家を建てることであり、
勉強や準備は、家を建てる前の基礎をつくることであったり
家を建てる際の道具の使い方や技法を学ぶことであるわけです。
本来の仕事である、家を立てることをせずに、いつまでも
道具の手入ればかりしていると、腕がなまりますよね。


…と思いつつも、何かを学ぶのは楽しくて仕方ありません。
実際に仕事で立てる家は、2階建ての一軒屋が多いのに、
数十回建ての高層ビルの建て方や、凄く特殊な環境
での家の建て方を学ぶことに夢中になっている感じです。


「知りたい」「理解したい」というのは、人間の
基本的な欲求ですね。
これを満たすために、どれだけ夜遅くなろうとも
「へぇっ」「なるほどっ」「まぁ、それはね」なんて、
言いながら、やっぱり道具の手入れにも熱を上げています。

「幸せなシステム」のつくり方 (システム開発新時代)

「幸せなシステム」のつくり方 (システム開発新時代)

「幸せなシステム」のつくり方 (システム開発新時代)

幸せなシステムとは何でしょう?
本書には、幸せなシステムとは何か、そして如何にそれを
構築するかが書かれています。
本書の定義では、幸せなシステムとは、「あたたかい」システム
ということになります。
顧客側も開発側も「あたたかい」と思えるシステム。
価格の安い高いに価値を置いたものではなく、
顧客側にとっては、使っていて、満足・安心できるシステム。
開発側にとっては、作ってよかったと思えるシステム。


私にとって、幸せなシステムとは何なのかを考えさせられました。
人それぞれ、異なることでしょう。
開発側の思いも、例えばその立場によって変わるかもしれません。
例えば、プログラマーであれば、「コードのきれいなシステム」が
幸せなシステムと言えるかもしれません。
設計の担当者であれば、「要件がかっちり固まっているシステム」
かもしれません。
要件定義者であれば、「顧客が面倒なことを言い出さないシステム」
なのかもしれません。
人によっては、「自分が作っていて楽しければいいシステム」
かもしれません。


私にとっては、「システムを作るときの目的を満たし、お客様が
満足するシステム」が、幸せなシステムであるように思います。
一言でいえば、「お客様が喜ぶシステム」ですね。
優等生ぶるつもりはなく、正直なところです。
せっかく苦労して作り上げたものが、
「全然使えない!」
「使いにくい。前の方がいい。」
「やっぱり、いらんかったなあ。」
なんて、結論になったら、泣けますね。


システムを作る目的は、顧客がそのシステムで業務や経営の要件を
満たすことです。
まず、そこが満たせないシステムでは、たとえ開発側の懐が潤おうとも、
幸せなシステムとは呼べないと思います。