The Dragon Scroll

Be just and fear not.

「幸せなシステム」のつくり方 (システム開発新時代)

「幸せなシステム」のつくり方 (システム開発新時代)

「幸せなシステム」のつくり方 (システム開発新時代)

幸せなシステムとは何でしょう?
本書には、幸せなシステムとは何か、そして如何にそれを
構築するかが書かれています。
本書の定義では、幸せなシステムとは、「あたたかい」システム
ということになります。
顧客側も開発側も「あたたかい」と思えるシステム。
価格の安い高いに価値を置いたものではなく、
顧客側にとっては、使っていて、満足・安心できるシステム。
開発側にとっては、作ってよかったと思えるシステム。


私にとって、幸せなシステムとは何なのかを考えさせられました。
人それぞれ、異なることでしょう。
開発側の思いも、例えばその立場によって変わるかもしれません。
例えば、プログラマーであれば、「コードのきれいなシステム」が
幸せなシステムと言えるかもしれません。
設計の担当者であれば、「要件がかっちり固まっているシステム」
かもしれません。
要件定義者であれば、「顧客が面倒なことを言い出さないシステム」
なのかもしれません。
人によっては、「自分が作っていて楽しければいいシステム」
かもしれません。


私にとっては、「システムを作るときの目的を満たし、お客様が
満足するシステム」が、幸せなシステムであるように思います。
一言でいえば、「お客様が喜ぶシステム」ですね。
優等生ぶるつもりはなく、正直なところです。
せっかく苦労して作り上げたものが、
「全然使えない!」
「使いにくい。前の方がいい。」
「やっぱり、いらんかったなあ。」
なんて、結論になったら、泣けますね。


システムを作る目的は、顧客がそのシステムで業務や経営の要件を
満たすことです。
まず、そこが満たせないシステムでは、たとえ開発側の懐が潤おうとも、
幸せなシステムとは呼べないと思います。