The Dragon Scroll

Be just and fear not.

ドキュメントなんていらない?

身軽な旅、重厚なドキュメントは不要であるという考えは、同意である。
顧客が投資する対象はソフトウェアである。紙ではない。
私達Sierがやっていることは、どこまでいってもソフトウェア開発であり
ドキュメント開発ではない。


しかしながら。


ドキュメントが不要かというと、全くもって違う。
画面定義書も結局必要であるし、テーブル定義書も必要である。

  • 画面キャプチャを貼り付けて、定義書とする。
  • 画面イメージをプロトタイピングする。

それはそれで良いけど、画面定義書は別に作るんだよね?
テーブル定義書も、表定義のコメントに色々備考を書いてくれるのは結構だが、
それでおわりじゃないだろうね?
当然、データフローも、CRUD表も作るんだよね?


「計画していましたが、ドキュメントは作れませんでした」
「必要だとは思っていましたが、ドキュメントの更新はされていません」
良くあることです(決して良しとは言いませんが)。
しかし、
「ドキュメントは作りません。プログラムが全てを語ります」
は、ありえない。


開発は楽だ。ドキュメントが少ないほど。
しかし、その後のライフサイクルことを考えれば、絶対必要なドキュメントは当然ある。
そうでなければ、派生開発等を行う際に、余計な工数が必要となる。
それは、システムの規模に応じて、膨大なものとなる。
そして、派生開発のないシステムなど、寧ろ稀であろう。


それでもドキュメントを作らない人間もいるだろう(それは思想なんだろう)。
もう、それはそれで結構だ。
しかし、そのシステムの保守は、あなたが延々とやってくれるんだろうね。
と思わざるを得ない。
少なくとも、私は、そんなシステムに関わりたくない。