「カイゼン・ジャーニー」という本を書きました。
2017年の後半は書籍づくりをしていました。「カイゼン・ジャーニー」という本が2018年2月7日に出る予定です。
プロダクトづくりを上手くやっていくためにはどうしたら良いか?いろんな問題に遭遇しますね。チームで開発するためにはどうやる、開発チームの外側にいる人達(プロダクトオーナー、ステークホルダーetc)とはどうやる。
しかも、まだこれから周りを巻き込んでいかないといけない、なんて状況(つまり一人きり)だと何からどうやって始めるのか難しく感じることでしょう。
「でも、やるんだ」と。思いに駆られている人に向けて書きました。自分自身のこれまでを思い起こしながら。一人のときはどうしていただろう。はじめてチーム開発をしたときは? チームの外へ越境したときは何が助けになったのか、と。
カイゼン・ジャーニーはソフトウェア開発、チーム仕事するためのガイドラインであり、置かれている状況を変えるための越境の手引書とも言えます。
カイゼン・ジャーニー たった1人からはじめて、「越境」するチームをつくるまで
- 作者: 市谷聡啓,新井剛
- 出版社/メーカー: 翔泳社
- 発売日: 2018/02/21
- メディア: Kindle版
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越境をエナジャイズするためだけの会社。
エナジャイルという会社を立ち上げました。
6月1日の登記ですから、実はもう1ヶ月経過しています。早いものです。契機は、デブサミ2017で話した 時を超えた越境への道 のとおりで、越境し続けてきたから、自分のいまがあります。また、誰かの越境があるからこそ、事業やサービスの立ち上げを支援することができ、立ち会う楽しみが得られます。
越境とは、これまでの延長にはない何かへの挑戦、企みであり、自分一人ではそう何度も、経験することはできません。何度もというのは二度や三度と言ったレベルではなく。毎月のように何かが生まれる瞬間に立ち会っています。
当然のごとく、乗り越える壁の高さや、絶望的な思いに駆られることもあります。それでも、乗り越えたときに得られる達成感、乗り越えるために得られた学び、そしてそれを分かち合う相手がいるというのは、実に楽しいものです。
だから、越境をエナジャイズするためだけの会社を立ち上げました。エナジャイズとは、エナジーという言葉に通じ、活性化させるとか、元気づけるとか、といった意味があります。
誰かの越境をエナジャイズする。それは、コミュニティとしても、企業活動としても、これまでやってきたことでもあります。一方、コミュニティだからこそ、また利害関係として、踏み込めなかった所もあります。何が起きるのか、どこへ行けるのか、分からない所がまだあるからこそ。今一度、制約や利害を超えて、踏み越えてみたい。
こうした「十分すぎるくらいいい大人なのに、ちょっと理解しがたい企み」に乗ってくれた僚友たちに感謝し、新たなけもの道を行きたいと思います。
その橋に続け。新たな橋を。かけろ。
活動として大いに一区切り感があり、コミュニティとしての節目をきちんとつくるためにやはり記念回を設けようと考え、用意したのが第200回。
200回目をどんな場にするのか。ふりかえれば、現状を変える、という意味での越境を様々な場、局面で、様々な人に助けてもらって、やってきたんだという思いに駆られる。
自分で会社を立ち上げて、事業を営むようになって。人の事業立ち上げやサービスづくりを手伝うようになって。人の越境を支援することで、越境を共にし、自分一人では到達できない領域へ行ける可能性に、ワクワクした。
最初に目撃した人の越境から、実に10年経っても、信じられる。どのような領域だとしても、越境という行為は本人と、そのまわりの人たちに、いきいきとした感情を沸き立たせてくれるのだ。
2008年にはじめたコミュニティの最初のテーマはBridgeだった。交流のない現場と現場に橋をかける。学びを得て、互いの現場で新たな一歩を踏めるようになろう、という。それから丸9年が経って、200回目の節目のテーマはやはり、Bridgeなのだろうと思った。現場と現場にかける橋から、今ここと、まだ見ぬ先との間に架けるものへ。
だから、200回目で壇上に立たれる方には、その方自身の越境を語って頂きたい。この思いから、まずお願いしたのはデブサミ2017でも共に登壇して頂いた、黒田さん、新井さんのお2人だった。お2人の話は、いつも、まさにご本人にしか話せない内容になっている。今回はデブサミのときに比べると話す時間は倍。また時間を共にできることが、とても嬉しい。
また、そのセッションのコーディネートを担当してくださり、ご自身も新天地へと越境された鍋島さん。長らく、コミュニティの顧問的に節目節目の大事なところで話者を務めて来てくださった、川島さん。
さらに、199回目で代表講演をしてくれた及部さん。関西から代表して、中村洋さん。コミュニティの共同創業者を代表して、竹本。最後の架け橋は私の方で務めさせて頂く。コミュニティのこれまでの歩みを感じさせる、皆さんともう一度橋を架けられることに大変感謝する。
200回目の越境が、何に繋がるのか。いつものことだが、やってみないと分からない。だけども。かつて、様々な方からの引力を受けて、越境できたように。この場が、また他の人にとっての引力となる場になると、信じている。
その橋に続け。新たな橋を。かけろ。