The Dragon Scroll

Be just and fear not.

10回目のデブサミ

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 常々、主催者の岩切さんが言っていた「デブサミは10年続けようと思って始めた。」の10年目を迎えるということで何とか全力で打ち返せるよう、今年もコンテンツ委員を務めました。思い起こせば、私がデブサミに初めて参加したのは、まさにその初回にあたるデブサミ2003なのである。驚いたことに、デブサミ2003のサイトが今も残っている。

Developers Summit 2003

 デブサミとは何だろうか。10年前は今ほど勉強会のような場は無かった。それが今やカンファレンスのような大規模イベントが月に何回も開催されたりしている。こういう状況で、講演者が基本的に一方的に話す、デブサミはどういう役割を持っているのだろうと何度となく考えてきた。コミュニティの立場で参加するようになってからは、そんなことに考えを巡らすことも少なくなっていた("コミュニティとして参加する"という理由があるから)。

 ところが、今年のデブサミの角谷さんのセッションを最後まで聴いてデブサミが何なのか分かったような気がした。講演の中で角谷さんが言及したとおり、デブサミは"映画館"なのだ。1つ1つのセッションは珠玉の映画で、私達は雅叙園という豪勢な映画館で、同じ趣向を持った参加者とともに、それに接するのだ。そう、会場が雅叙園でなければならない理由もここにある。デブサミは別格なのだ。ならば会場も格が違わなければならない。角谷さんのセッションを終えたときの感覚。背伸びをして、周りの様子も伺い、ほっと一息をつく。会場を出るまでの間、歩きながら"映画"の内容を反芻する。しばらく、その感覚が消えない。素晴らしい体験を味わわせて頂いた。

 思えばデブサミ2010で初めて登壇する機会を頂いた。明けてデブサミ2011では、コンテンツを企画する側に回った。自分のことを必死に言葉にしたデブサミと、来る人のことを考えたデブサミ。両方経験したことで、デブサミでやり残したことは、もう無いと思っていた。だが、今年のデブサミで岩切さんが卒業をほのめかした時、考えが変わった。今年のデブサミは、今まで沢山のことを私にくれた、岩切さんのためにやりたいと思った。全力で、返したかったのだ。

 今年のデブサミでは、発表としては「自分戦略」をテーマに10分間のライトニングトークスをさせて頂いた。

moon and strategy
(Speaker Deckではこちら)
 これまでから現在に至る右往左往な人生を思い起こしていると、節目節目に繰り返し現れる人物がいることに気がついた。この10分は、その3人の方とこれまで私に様々なモノを与えてくれた沢山の方々に向けて、感謝を言いたくて時間を使わせて頂きました。実際には肝心なところで時間が来てしまい、言うべきことを言えなかった…。だから、せめてこのエントリの最後に。私が今ここに居るのは、みなさんのおかげです。ありがとうございました。