The Dragon Scroll

Be just and fear not.

好き者は勝手に発想して行動を起こす −社内SNSに必要なこととは何か−

社内SNSとして、SKIPを利用しています。
http://www.openskip.org/ja/
私が、中途入社する前から運用が始まっていたので、少なくとも3年から4年は運用が続いている
ことになります。社員のほとんどが、参加登録はしているといいますから、SNSのスケールとしても
かなり大きなものといえるでしょう。始めにこれを作り(そう、作って、だよ)、社内運営を始めて
その軌道を乗せたというのは、とんでもないパワーですね。


そう。社内SNSの創成期という時期においては、まさに創始者たちのパワーがそのままSNS
運営に繋がり、SNS全体の熱さを生み出していたと感じます。
社内にあるということ、存在自体が、刺激を生む装置になります。
しかし、社内に生まれたSNSの存在が広く認知され、新しい人たちが会社に入ってくることで、
それは、既にそこにあるものと受け入れられるようになります。
社内SNSは稀有な熱源、特別な存在ではなく、ただのツールになる可能性があります。


SNSはただのツールに過ぎません。
しかし、それをどのように活用するかで、とんでもない価値を生み出すことも、私は経験的に
知っています。
身近な仲間と繋がり、刺激を与えあう「社内デブサミ」はいかにして生まれたか (1/4):EnterpriseZine(エンタープライズジン)
ソフトウェアというものは、それ自体には価値はありません。
ソフトウェアは利用されることで、利用する側に価値が生まれます。
社内SNSも同じことです。SNSは、人と人とのコラボレーションから新たな価値を生み出すきっかけに
なりえます。企業内に、その機会を生み出す場の1つが社内SNSです。


ただ、そのような効果を、参加者の自発的な行動にのみ頼るのは、難しいと感じています。
自然ななりゆきに任せるだけでは、期待するような効果は生まれない可能性が高いでしょう。
SNSで何かアクションを取ろうと思うのは、それに対するフィードバックがあるからです。
誰かが見てくれている、誰かが意見をくれる、誰かが一緒にアクションを起こそうと言ってくれる
から、次のアクションが生まれるのです。
アクションの織り合せが、コラボレーションとなっていきます。
ですから、そのような流れができるようにに、作為的な仕掛けが必要となるわけです。
それは、システムの運用とは違います。それは、ソーシャルネットワークの運営です。


では、その運営は誰が行うものなのでしょうか。
組織の仕事として行うものなのでしょうか。仕事として、与えられてこなす場合、運営としての
本当の役割を果たすのは難しいのではないかと感じています。
なぜならば、運営に必要なのは、"この場を活性化したい"という思いだからです。
"この場を活性化したい"、なぜならば、私は、もっと沢山の人と深く知り合いからだ。
"この場を活性化したい"、なぜならば、私は、まだ見ぬ誰かと新しい仕事にチャレンジしたいからだ。
"この場を活性化したい"、なぜならば、私は、会社をいきいきとした場所にしたいからだ。
…。
その思いがあれば、ソーシャルネットワークをどのような場にしていくか、どうやれば活発なもの
になるか、本当に考えることができるはずです。


社内SNSの運営も、コミュニティの運営も、同じもののように思います。
運営と、参加者はそれぞれの役割を担っているに過ぎず、
どちらがどちらを担っても構わないはずです。
好き者は、勝手に発想して行動を起こします。
好き者の力を活かす運営にもっていくことが、社内SNSには必要だと感じています。