The Dragon Scroll

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ユースケースを書く上で注意するべきこと。

社内勉強会向けに、ユースケースの書き方や使いどころを
まとめていて、気付いたこと。
なお、教本はこれです。

ユースケース実践ガイド―効果的なユースケースの書き方 (OOP Foundations)

ユースケース実践ガイド―効果的なユースケースの書き方 (OOP Foundations)


ユースケースを書く上で注意するべきことをいくつか上げます。
1.ユースケースは脚本である。
アクターの動きを、能動態で書いてはいけない。
(例)
「クレジットカード情報が入力される」→×
「顧客はクレジットカード情報を入力する」→○
誰が、ボールを持っているのか明確にする。
能動態で書いた場合、誰が?という要素が不明確に
なってします。
コーバーン氏曰く、「脚本のように書く」。


2.目的レベルを正しく設定する。
コーバーン流で行くと、ユースケースの目的は
要約レベルから、ユーザ目的レベル、サブ機能レベルと
大きな粒度から、小さな粒度にまで、分類することが
できる。
そのユースケースを書く目的にあわせて、正しく、
そのレベルを設定しなければならない。
例えば、要求仕様書として、ユースケースを書いた場合、
サブ機能レベル以下のレベルで書くのは書きすぎだと
気付くべき。


3.GUIの情報を排除する。
例えば、顧客は、名前を入力する。顧客は、年齢を入力する。
プルダウンから性別を選ぶ。
・・・といったGUIを意識した記述は書くべきではない。
GUIの変更は、頻繁に発生するもの。
要求仕様とGUIを混在して書いた場合、要求にまで
頻繁に変更の影響を与える可能性がある。
要求とGUIの情報は分けて考えるべき。


私が、資料をまとめていて思ったこと。
要件定義書を思い思いの書式で書く、それは、あまりにも
属人的すぎる。
記述レベルの問題で、要求の漏れが発生するのは
ありえない話。
その漏れを、要求をユースケースとしてまとめることで防ぐ。
しかしながら、ここで重要なのは、ユースケース
正しくレビューできる人が必要であるということ。