場の論理とマネジメント
- 作者: 伊丹敬之
- 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
- 発売日: 2005/12/01
- メディア: 単行本
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一気呵成に読みました。その厚さのせいで、中々手をつけず、
積読にしていました。
読んだ後を振り返ると付箋が一杯。
特に第一部に集中していますね。
会社のように、社員お互いが、関係性があり、影響しあい、
相互作用する環境では、「場」と呼ばれる入れ物が必要であると、
本書は語っています。
「場」というのは、物理的なスペース、あるいはネット上でのスペースをも
指さすことができます。概念と考えた方が良いでしょう。
本書では、その一例として、ノキアのカフェテリアを上げています。
ノキア本社では、ビルの中心に、通路をつなぐ巨大なカフェテリアが
あるそうです。
社員は、そこで会って話をしたり、食事をしたりする。それだけでなく
通路にもなっているため、気軽に様々な人に出会うことができる。
ちょっとした議論をする場にもなる。
喫煙室も、場の例です。
私が以前いた会社では、喫煙室が重要な話をする場であったりしました。
最もこれは、あまり、良い傾向ではないかもしれませんが。
このように、「気軽に」コミュニケーションを取ることができる
場の提供が、重要であるというわけです。
情報的相互作用が発生する場においては次のことがらが発生すると
本書は言います。
- 人々の間で共通理解が深まる。
- 個人としての情報が蓄積され、学びが生まれる。
- 人々の間で心理的共振が生まれる。
最後の共振というのは、お互いが心理的に良い方向へ向かう、
活気を生むということです。
人と人を結びつける、情報や感情を共有できる場所や機会
それが「場」です。
「勉強会」も「場」のひとつと捉えることができますね。