The Dragon Scroll

Be just and fear not.

バッターは打席に入る前から勝負をしている。

思いもよらぬことにならないための
方策の一つとして、事前準備がどれだけできているかが
重要。
阪神野村克也氏の講演を、学生の頃聞いたことがあるのですが、
そこで、心に残ったのが、勝負に対して如何に準備をするか
という話でした。
例えば、野球では、ネクストバッターズサークルと呼ばれる、打席と
ベンチの中間にあたる場所があります。
打席に立っているバッターの次の選手が、その場所で、準備を
するわけです。
野村監督は、このネクストバッターズサークルで、如何に準備を
しておくかが、ピッチャー攻略の秘訣であると仰っていました。
ピッチャーの様子を、打席の次に近い場所から、観る。
その配球をつぶさに確認し、配球の傾向を読む。
念入りにバットを振り、体の硬さを取る。
ここで、ぼんやりとしているようではダメだそうです。


可能な限りの事前準備をして、事に備えること。
シンプルでいて、重要。


これは、私たちの仕事についても、適用するべきこと。
自分たちのチームのスケジュールなんて、どうにでも
できるものです。
ちょっと、頑張って、仕事を前倒しにすることは、
それほど難しい話ではない。
最もコントロールが難しい問題は、割り込みの仕事、
自チームのスケジュール外の、予想外のイベントです。
よって、プロジェクト全体を把握して、何が起きそうかを予測し、
それに対して、方策を練ることが常に必要。
状況の把握と、今後の予測、それに対する対策を練るために
出来る限りの情報収集を行う。


情報収集自体も、思いもよらず、うまくいかないことがあります。
例えば、情報の共有をリードする人がその役目を果たさず、
情報が展開されないケース。
この場合、予測が不可能なときがあります。


または、情報を握っているいるはずの人が、その情報の
意味、目的、状況を把握できていないケース。
この場合、情報収集ができないときがあります。


十分に憤りを感じた後、次は空振り三振にならぬよう
自衛策の検討を練ることになります。