12月に楽しんだ8冊。
ようやく、いろいろなことが一段落したので、この休日は久しぶりにどっぷりと積読を読み尽くす業をしています。12月だけで24冊読んでる。
興味深かった本をいくつかご紹介。
「起業の科学」
スタートアップの方法論を、確か1000枚以上のスライドでまとめている方の本ですね。冒頭のムーアのイノベーションカーブではなくなっているよね、というのがまず刺さる。だから検証は先行者向けと追随する人向けに必要( https://www.slideshare.net/papanda/4-81915497/43
)で、難易度は高くなっている。チャネルの検証とかMVPの特定の仕方とか記載があると良いなぁと思ったけど、この網羅で300ページ以下に押さえようとすると無理かな。
「ローカリズム宣言」
このところの自分の関心にドンピシャで、いちいち共感する内容。
「ベタープログラマ」
14章の「ソフトウェア開発とは」という問いが刺さりまくって、自分を貫いていってしまって、さらにそもそも「ソフトウェアって何なんだっけ」という問いが襲い掛かってきて、危うく帰って来れなくなるところでした。良い問いだった。
ベタープログラマ ―優れたプログラマになるための38の考え方とテクニック
- 作者: Pete Goodliffe,柴田芳樹
- 出版社/メーカー: オライリージャパン
- 発売日: 2017/12/15
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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この本のコアにあたる「え、そんなん知りませんでした」という顧客のインサイトを中心にプロダクトのコンセプトを練るのは、筋が良さそう。単なるセールスのためだけの本ではない。あわせて読みたいは「SPIN」
チャレンジャー・セールス・モデル 成約に直結させる「指導」「適応」「支配」
- 作者: マシュー・ディクソン,Matthew Dixon,ブレント・アダムソン,Brent Adamson,(序文)ニール・ラッカム,Neil Rackham,三木俊哉
- 出版社/メーカー: 海と月社
- 発売日: 2015/10/30
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「デザイン組織のつくりかた」
「正しいものを正しくつくる」なダブルダイヤモンド(実行フェーズは反復繰り返し)が出て来るとあれば、当然必読。ヘンリックのMVPモデルの引用にも好感。
デザイン組織のつくりかた デザイン思考を駆動させるインハウスチームの構築&運用ガイド
- 作者: ピーター・メルホルツ,クリスティン・スキナー,安藤貴子
- 出版社/メーカー: ビー・エヌ・エヌ新社
- 発売日: 2017/12/22
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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誰もがアントレプレナーシップを求められる時代やで、という話をクネビンフレームワークをもとに説くので好感。作戦は段階的起業と、徒弟制度というところも良い。
THE END OF JOBS 僕たちの20年戦略 (T's BUSINESS DESIGN)
- 作者: テイラー・ピアソン,Taylor Pearson,児島修
- 出版社/メーカー: TAC出版
- 発売日: 2017/12/13
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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「中動態の世界 意志と責任の考古学」
能動態でもない、受動態でもない、第3の態があったなんて、知ってました?もうこれだけでワクワクしますね。中動態が何なのかは、ぜひ本を買って楽しんで頂きたいところ。意思と選択の違い、「意思」は実はあやふやな概念であるという展開も読んでて楽しい。
中動態の世界 意志と責任の考古学 (シリーズ ケアをひらく)
- 作者: 國分功一郎
- 出版社/メーカー: 医学書院
- 発売日: 2017/03/27
- メディア: 単行本
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間違いなく、2017年後半に読んだ本の中で、一番心が動かされた。風景は主体と客体、物理と心情の組み合わせによって如何ようにも変わるのだ、という話から始まり、「自己」という妄想を見破ろうという展開へ。自分の見方を変えるために「空想」を用いよう。あやふや意思、あやふやな自己。アプローチは全く異なるけど、中動態とテーマが奇しくも合致してくる。