Refactor Your Wetware.

新人の頃のことを思い出した。当時、私は、大阪のとある開発会社に所属していた。その頃の私は、
組み込み開発に近いことをやっていて、オープンシステム（Windowsを含む）に仕事で触れることは
無かった。当時、Javaがサーバサイドで爆発的な人気を博した頃で、Cのプログラムを書きながら
遠目に、その様子を羨ましく思っていた。
その時の、私は、間違いなくこう考えていた。

「自分は、RDBMSに触れる機会さえない。会社はいったい、私のキャリアをどう考えているのだろうか。」

会社が、各人に対して、効果抜群の研修を用意して、それに応じた仕事を用意してくれると、
本気で思っていた。それは会社の責務だと思っていた。
その考え方を変えるきっかけになったのが、達人プログラマーだった。新人の頃、早いうちに、
この本と出会えたことで、その後の私の人生を変えることができたのだと思う。大げさな話ではなくて。

達人プログラマー―システム開発の職人から名匠への道

そう、自分の成長に、責任を持つのは自分だ。他の誰でも無い。
誰かが与えてくるものではない。自分で学び、掴み取るものだ。だから、学びとはワクワクするものなんだ。

リファクタリング・ウェットウェアでAndy Huntが語る言葉は、強く、響く。

学びとは人に対して行うことではない。人が行うことである。

ドレイファスモデル、コンテキストに依存した直感、習得するという技能、Lモード・Rモード、
アタマのデバッグ、SQ3R、テスト駆動型学習…。
8年を経て現れた達人は、私に、またたくさんの示唆を与えてくれた。

リファクタリング・ウェットウェア ―達人プログラマーの思考法と学習法

達人を目指すあなたに。Refactor Your Wetware.