The Dragon Scroll

Be just and fear not.

この業界が変わるわけがないと、言う人はまだいるだろうか。

社内で、アジャイルラクティスの読書会を開いている。
今日は、その第四回。
アジャイルラクティスをみんなで読んでいて、感じるのは、
現場には現場のプラクティスが既にあるということ。
その知恵を共有することで、新たな気づきを生むことができる。
Aという現場で抱えている問題は、すでにBという現場で解決を
している。でも、それをシェアするようなタイミングも場も
無いから、同じような問題をそれぞれが解決している。
もっと、もっと、組織の壁は越えていい。


さて、この視点を広げてみたらどうだろうと思った。
つまり、社内でやっただけでも、我々は、前進することが
できた。
では、会社の壁を越えて、そんな場を作り出すことができたら、どうか。


AというSIerとBというSIerは同じ悩みを抱えているかもしれない。
しかし、CというSIerはそれを既に解決しているかもしれない。
会社という壁を乗り越えたとき、そこに広がる空間は業界そのものだ。


作りたいと思った、そんな場を。
やりたいと思ったときが、その人にとっての最速なんだ。
後は何も考える必要はない。できない理由を探す必要なんてない。


さまざま立場の会社さんに集まって頂いた。
弊社を含めて11社。立場は違えど、どこか同じ臭いがする。
同じ立場のSIer
競合する関係のSIer
SIではなく、サービスのプロバイダ。
SIerの中の技術研究部門。

総勢35名。少ないだろうか。
しかし、私は、みなさんの前に出たとき、震える思いがした。
その可能性に。
ここに、人々が集まって頂けたことが、奇跡。
ここに、足を運んでくれたことが、既に、何かを変える一歩。


ワールドカフェ形式で、一人一人の方に、参加して頂く。
これまでに解決した問題。今抱えている課題。
それをどうやって解決していくか。
いくつかのチームに分かれて、それを話し合う。
ふりかえりでは思いの詰まったたくさんの言葉が聞くことが
できた。参加頂いたことに、感謝の言葉しかない。
全員で記念写真を撮ったとき、集合するみなさんを眺めたとき
私は、泣きましたよ。


最後に、なぜこういう場を作ることをしているのか、
自分の思いをLTで語らせて頂いた。
この業界には、3kだとか7kだとか、泥とか、沼とか
重鎮だとか、デスマという言葉がある。
さて。
さて、僕らは、この言葉の前に立ち尽くすことしかできないのか。
何もできないんだっけ。


否。違う。
自分のいる環境、世界を変えるのは、他の誰かなんかじゃない。
この、今、目の前にある、問題を、遠くにいる誰かが解決してくれるのか?
「誰か」なんて、いない。
その問題を乗り越えるのは、自分だ。
状況が変わるのをただ待っているほど、人生は長くない。


自分を変えることはできる。
自分が変われば、
あなたの隣にいる人も変わる。


あなたの隣にいる人が変われば、
チームが変わる。


チームが変われば、
組織が変わる。


組織が変われば、
業界が変わる。


世界を変えるのは、自分自身だ。


昨日、このエントリを読んだ。
ライ麦畑で子供が落ちないように見張るだけの簡単なお仕事に戻ってはどうか?
私は、エンジニアの未来サミットがどういう経緯で開かれ、
どういう内容で、その後どういうことが起きたのか、
知らない。ごめんなさい。
でも、私と、ここでYoshioriさんが言っていることの間に何か
違いはあるだろうか?


私は、淡々と世界を変えるための行動を起こし続ける。
そんな行動を起こす人々が、どこかで、交わったら。
この業界が変わるわけがないと、言う人はまだいるだろうか。