The Dragon Scroll

Be just and fear not.

SOA導入のアプローチ

DOA+という、DOAコミュニティの分科会に参加してきた。
今日は、とあるベンダさんのSOAへの取り組みについて取り上げる
回らしく、ベンダさん自らSOAを語っていた。
ちょうど、最近、SOAがからむ案件の当事者になっているため、
これは渡りに船とばかりに、参加した。
サービスの識別手法、また、その元ネタとなる、現行業務の
分析について、詳細を抑えるのが狙い。
だが、限られた時間の中では、概略レベルに止まらざるを
得ない。細かいところまで聴けなかった。
腹に残ったのは、
SOAは、都市計画。OOやDOAは建築様式」という表現。
なるほど、わかりやすい。


私の疑問。
SOAを検討するときに、現行業務現行システムはAsIsのままで
考えるべきなのだろうか。
それとも、あるべき姿ToBeを顕してから、SOAを考えるのだろうか。
単純に、システムのサービス化を目指すなら、AsIsのままで良い気がするし
BPRを狙いとしその一環として、SOAを考慮するならば、ToBeまで
導き出し、AsIs-ToBeのGap分析をする必要がある。
プロジェクトの目的次第なのは分かっているが、SOAを扱うときには
どちらがより考え方として自然なのだろうか。
AsIsがカオスな場合は、まずToBeを検討しないことには、
SOA化なんて、到底不可能だろうということは分かる。


また、システムのサービスは、トップダウンで考えるべきなのだろうか
ボトムアップで考えるべきなのだろうか。
ここでいうトップダウンとは、全社横断的にシステムと業務を俯瞰し
サービス識別を行い、全社に通用するサービスを定義することを
さすとする。
SOAの意義として、「組み合わせ開発の実現」を上げるとすれば、
このアプローチは本懐だろう。
一方、ボトムアップとは、一部署のシステムについて、
単に外部からサービスとして利用できるように構築を行うことをさし、
特に全社横断的な分析は行わないとする。
このアプローチで開発したサービスに、どれだけの価値があるのだろうか。


しかし、現実として、全社のシステムの管理をきちんと行っている企業が
どれだけあるかというと、それは稀有だろう。
となると、現行業務現行システムの分析でえんえん時間とコストを
費やす羽目になるわけだが、果たして、そこにきちんと投資が
できる企業は、一体、この国にどの程度あるのだろうか。


そうか。まずは本当にSOAを手がけている企業を調べないといけないな。