ふりかえり〜(16)転機、再び
エージェントと呼ばれる仲介会社があります。
転職の相談や、案件の紹介、企業とのコンタクト、面接日の設定等を
行ってくれます。
いくつかの企業と、思いの他順調に話が進みました。
私は、その進捗に、正直驚きました。
あの、超超氷河期の新卒時代にはとても考えられるものではありません。
しかし、今の会社に耐え難い不満があるわけでもありません。
「本当に、自分の考えるキャリア像が築けるかどうか。」
これが、最も大切な点でした。
選考途中で、辞退もしながら、最終的には2社に絞りました。
どちらも、コアコンピタンスと、独自の魅力を持つ企業です。
そして、今の会社よりも明確に、自分のキャリアをイメージすることが
できました。
当然のこと、悩みます。
両方の新しいボスと会話をする機会を設けて頂き、詳しい話を
聞くことができました。
オフィスの見学もしました。
両方とも快く迎え入れてくれる雰囲気があります。
両者の差は、強いて言えば、一方はより開発色が強く、一方は
商社色がありました。
ここで、最初に立ち返りました。
「クリエイティブであること。」
これが、私のシステムエンジニアに対する根本的な考え方です。
分析・設計工程にせよ、製造工程にせよ、エンジニアは、自身の
スキルと知恵と経験を駆使して、成果物を作り出します。
商社系のベンダーは、今の会社の延長線上にある気がしました。
私は、そこまで考えると、もう迷いなく、あるSIerを選択しました。
転職に必要とするパワーは、転職前、転職後ともに計り知れない程
大きいものです。
決して、甘い容易な話ではありません。
それでも、私は、この新たな転機に期待しています、今現在も。