The Dragon Scroll

Be just and fear not.

ふりかえり〜(13)「それ、不具合じゃないですよ。仕様ですよ。」

手がけているシステムの本稼動まで、いよいよ2ヶ月を切った頃
ユーザから、厳しい一言が放たれました。


「これじゃ、使えないよ!」


驚いて、話を聞くと、ある機能がユーザの意図する通り
動作していないことがわかりました。
内容的には、単体テストレベルの不具合でした。
そのほかにも、不具合のような要望のような微妙な問い合わせが
矢のように飛んできました。


私は、とにかく単体レベルの不具合修正を、協力会社さんに依頼しました。
一方で、その他の仕様調整を行わなければなりません。
ところが…、


開発者「それ…、不具合じゃないですよ。仕様ですよ。」


なぬ?!
協力会社さんはのらりくらりと、修正を回避し始めました。
その間にも、調整・検討事項が、ユーザから嵐のように吹き荒れています。


私「こりゃ、いかん。」
ソースコードを追いかけ、問題の箇所を突き止めます。


私「仕様というけど、ここって、明らかに条件判断がおかしいよね?
 条件が足りてないんじゃない?」
開発者「…」
私「…」
開発者「…そこまで、わかっているなら、直したらいいじゃないですか」


んんん?ちょっと待てぃ!


どういう理屈で、こっちで直さないといけないのだよ。
しかし、最早、時間のムダでした。
私は、客先に常駐して、バグ取りを始めました。
常駐したことで、ユーザにも少し安心感が生まれたのか、テスト面で
協力を得ることができました。
(その分、直接要望が話せるため、要望事項の整理に追われる時間も
 増えましたが)


元はと言えば、私が機能していなかった時期があったのも一つの
要因。
なんとか後始末はつけることができました。