The Dragon Scroll

Be just and fear not.

ふりかえり(5)〜入社前夜

プログラムが読めるようになり、プログラミングの楽しさを少し
覚え始めたころ、内定者懇談会がありました。
時期的には秋です。
会社が、学生さんにおいしい物を食べさせて、ハートを掴んで離さない
ようにするイベントです。


私の場合、そこで、採用者の数に驚きました。本当に不況かっていう程の
同期の山。
大量採用です。大事なことは後から知るわけですが、
大量採用、大量離職というのが、この業界のある部分では
公然と存在するわけです。採用者数と、離職率を見ればすぐに
明らかとなりますし、離職率が公開されていなければ(その時点で、むむ)
年間の社員数と、採用者数から、推し量ると。
なぜ、そのようなことになるのかについては、日を改めて
触れることとします。


さて、私の場合、もうひとつ気になることがありました。
それは、配属先です。関西の某所でした。


最終面接のおり、ほとんど脅し文句のように(関西人は結構そう感じる人
が多い)、
「ITは東京だからね。東京へ行ってもらうことになるだろうけど
 いいわけ?」
等と言われてきましたから、てっきり東京と思い込んでました。
しかしながら、少し業界のことを勉強すれば素人でも東京が中心だ
とわかります。
ですから、逆に、東京へ行きたいと思っていました。


しかも事務所を見に行くと、えらく小さい。
本当に、ここに数十人のエンジニアが詰めているのか、という疑問が
湧きました。
さらに、不安を掻き立てるのは、どうもこの事務所には昼間から
誰もいないようだ。
私は、事務所のドアに挟まった配達記録を見ながら、
しばらく呆然としていました…。